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殺られそうになりました。 西伊豆 2015/10/03 [ボート釣行記]

釣行予定していた10/3の西伊豆の予報です。前日はご存じのように爆弾低気圧で大シケ。昼から回復してきたようです。
umikaisei20151003.gif
しかし回復後も、この予報を見ると、もう朝の10時で危険な状態。普通なら一発中止の内容です。

どこのサイトの予報を見ても南西風が吹いてくるのは間違いなさそう。ただ吹き始めの時間がまちまちで、昼くらいからという予報もありました。

常に、後から吹く強い南西風を頭に入れて避難できる位置にいれば西伊豆ならなんとなります。

ある状況を除いては・・・。

まあ、釣りは、5:30~10:00までできればOKという考えで、もし現地へ行ってダメなら、そのまま翌日、西伊豆で出るか、一度帰って葉山で出るかにしようということで出かけました。

元々西伊豆は釣りがメインテーマではありませんから(笑)、行くだけでも意義があります。


前日は、久しぶりにC港で車中泊。前回のホテルでは、枕が異様にタバコ臭く、まるでヘビースモーカーのどこかの親父に添われて寝ているようで、とても我慢なりませんでした。。。

港では、やはり海の音が凄く、まだまだシケている様子です。

最近の寝つけ酒は、梅酒になり健康志向になってきました(笑)。

ただ、車中泊でもよく眠れず。これは単純に釣りの前夜だから興奮して寝られないだけでしょうか(笑)

朝3:15に起床。朝コーヒー、身支度をしコンビニに寄ってから、ボート屋さんに向かいます。

港で海を見るとベタ凪。しかし、漁協の人たちが「この凪悪い日に(笑)」、「凪悪いから気を付けてくださいね」と、声をかけてきます。

ただ、未明から漁師さんたちが出ているので不可能な海況ではなさそうです。

5:30に出航!

外海に出ると確かに大きなウネリがあり、気分が悪くなりそうになりました。

ただ風がないのでなんとか許容範囲。もし風があると完全にアウトです。

今日も、タイラバ、インチク中心。ジギングも用意しています。

まずはタイラバマダイへ一直線。

反応ありません・・・。

やはり大シケ後はマダイのご機嫌がよくないことが多々あります。というか、他のホウボウやハタ系の魚も全く音信ありません。

本当に何のアタリもありませんし、浅場では良く見られる何かしらの魚探反応も乏しく。潮面も波のせいか本当にないのか見えません。

これは激シブです。

開始から3時間なんのアタリもなく、ようやく8:20くらいでした。

ワーミングタイラバで、着底からの巻き上げでグ~ンと重くなり合わせます。

竿叩きもなく、やたら重い。。。この重さは「いいもん」だとは思いますが・・・。

上げていると一時ゴツンゴツンと動きました。ちゃんと魚のようです。

ラインがかなり斜めになったときに掛かり、やたら重い魚。過去を辿ると・・・もしかして「超いいもん様」かも?

ライン出し30mあたりで、ゴツゴツゴツというかプルプルプルと暴れました。

ホウボウ君か・・・。

いやラインが斜めなので、実際は水深10mくらい、で、暴れるのは、やはり「超いいもん」のオニ様か? はたまたカンコちゃんか?

水面にデカいオレンジの魚体が見えました!

44cm-1.2kgのデカオニ様でした。これで今日の釣りはこれだけで完璧となりました。
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その後はやはり激シブDayで、その他の魚は気配すらありません。1回だけ40cm級の魚でしょうか?何か強い引きのものをワーミングで掛けましたがバレました。

その他は外道もアタリもまったくなしで、あっというまに12時。

予報から想像以上に長く釣りができましたが、やはり南西風が強くなってきて、さらに荒れてきました。

土産にはオニ様があるので、これでラスト流しにします。願いはマダイ様のお顔だけ。

もしさらに強い南西風が吹いても、そのまま抵抗せずに流され、港に退避できる風上側へ可能な限り移動します。

まずはワーミングタイラバで攻めますが、やはりまったく音信なし。

そこで、手巻きのソルティスト&柔いタイプの紅牙ロッド-PE0.8号&リーダー3号のタックルへ、自分で組み立てた緑金コーディネイトのインチク75gを付け落としてみます。

すると、着底から1回目の巻き上げで、ギュルギュルギュルとドラグを鳴らし一気に持っていかれました。

大ダイか? いやワラサ君だね。

ところがやけに走る走る。最初のライン出しが80mくらいのはずなのに一発目で135mくらい出されました。

このシケ状態、この強い引きで、135mのラインが出され、PE0.8号に柔い紅牙ロッド・・・これは過酷なファイトになりそうです。

まずは最初の135mから根掛かりのようでなかなか上げられません。

底にひっついている? このままだと根ずれしてしまいますので、少し強引に上げていきます。当然、戻し戻されしながらです。

途中の苦労を省いて書くと、100m、80mといったように、段階段階の水深でしぶとく動かなくなります。

動かないときの穂先はグングンしているので間違いなく青物です。

これまでタイラバタックルで潮の速い日にワラサを何尾か上げていますが・・・明らかにその比ではありません。

また南西風もだいぶ強くなり、うねりも頭の高さくらいのがきます。。。

ロッドもタイラバロッドの中でもかなり柔らかいタイプですので、グンニャリしなり、この魚を上げるパワーがありません。

かといってドラグを緩めてやりたいようにさせると、簡単に30m~50mくらいは潜ってゆきます。

いつものように右手親指でスプールにブレーキを掛けながら急激な突っ込みの初期に抑え、ポンピングしてゆきます。

いつものマダイセッティングのドラグでは、指で押さえていないと、そのまま疲れなくどんどん潜っていくし、かといってドラグを締めるのは危険です。

風は風でも危険な南西風。予報ではどんどん強まる予報です。

果たして、このまま続けてもいいものか? 荒れた海の中、ボートは徐々に遠くへ押し流されます。

正直、かなり怖くなってきました。

この魚を掛ける前には、近くにいた漁船や乗合船は、全く見当たらなくなりましたので、おそらく退散したのでしょうか。

この軟竿とPE0.8では、5秒くらいで実質1~2mくらいしか上げられません。

ウネリがさらに高くなってきているのでかなり厳しいのですが、波の高いところまでロッドを上げて踏ん張り、戻されるのを指のスプール抑えで強弱コントロールしながらキュッキュッと2~3回で堪え、波が低くなったところで一気にラインを巻き上げるリズムをつかみました。それでも1波、だいたい1~2mです(笑)。

長くファイトを続けるに従い、予報どおり如実に波も風も強くなってきました。

魚は常にボートの真下に位置していて、ボートで近づけて巻く方法も全然効果ありませんし、波が高いときのファイト中の操船はけっこう危険です。

ここはラインを切るべきかもしれない。。。

葛藤しながらもファイトを続けてしまいます。

そして水深メーター30m、20m、根掛かりのように踏ん張られながらも、ようやく最初の135mから水面下16mまで上げてきました。

しかし、もらった! とは到底思えませんでした。

この16mで徹底的に上がってきません。1m上げると2~3m必ず戻されます。魚も最後の必死の抵抗です。

この水深にきて、何度も何度も何度も戻されます。

こいつはシケの力でオレを殺そうとしている、とまで想像しました。

これダメだ。まじで自分が死ぬ。。。

勝負を掛ける!

焦りでなく、必然です。

ここからさらに粘って弱らせるような悠長な時間がありません。

切れるのを覚悟で、親指に力を入れスプールを抑え、ガンガン力ずくで上げてみます。

そして、水深一桁を目前に、、、

プツン。

ぐぉおおおりゃああああ~~~と叫びました。

しかし落胆している暇はありません。即、退避し終了します。

昨年、葉山でも西伊豆でもワラサを上げたときはやはり同じようにシケ始めてきました。逆に言えば、食いが立つんでしょうね。いつか格が違う魚で、こんなことがあるとは想像してはいましたが。

おそらく今年ワラサやブリを上げたポイント近くということと、各水深での根掛かり感、水面16mで全く上に上がってこない重量感からブリだったかと思います。

まあ、こんな結末になりましたが、やはり敬愛するデカオニ様が癒してくれました。

大物土産がない分、大型クーラーを大水槽にして完璧に活かして持ち帰ることができました(笑)。ちなみに写真のペットボトルは2Lで、溶け始めたペットボトル氷です。
DSC_0230.JPG

【今日の釣果】
オニカサゴ 44cm-1.2kg
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青もんに切られたラインを見ると、リーダー結束部でなくPEの約10m内での切れでした。葉山のフグに甘噛みされていたか(笑)、まあそれだととうに切れてますよね。

とはいえ、タイラバで反応がないすぐその場でのインチク効果。補強したタックルでインチクで徹底的に攻めるというのが幸福への道のような気がしてきました。

最後に大事なこと。

今回はラインを切られてから、なんとか退避することができました。

しかしファイト中に、もう帰れなくなる状況になってしまうこともありえます。

大物を掛けたから仕方ない、で、自分が遭難してしまったら元も子もありませんし、お遊びで失敗し救援を求めるのも多方面に迷惑をかけとても情けないことです。

今回、バレてしまったのは、むしろよかったのかもしれません。

もし今度同じ状況に遭遇すれば、粘るより、切るほうを選択できるでしょう。


タグ:オニカサゴ
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コメント 16

泰心丸

ファイト中に海が時化てくるなんて、まるで映画の世界のようですね。
危険を感じていたとはいえ、やり取りを自ら放棄するのは釣り人心理では困難でしょう。はしけ船長さんだからこそ決断できたのだと思います。
私だったら前回バラしているから、今度こそと無理をしてしまったことでしょう。
大変良い教訓となりました。
by 泰心丸 (2015-10-04 20:47) 

はしけ船長

泰心丸さん

朝からうねりが高い状態で、12時でラスト流しを決意するほどですから、既にだいぶシケていました。すぐに乗合も漁船も退避するくらいですから。

ただ西伊豆ですから港の入口までそのまま風に押され、そこで終了しようと考えていたんです。葉山では絶対無理ですね。

記事は決断風に書きましたが、、、今考えると、恐怖心半分以上だったように思えます。ワラサや大ダイだったら2尾は上げてますよ(笑)。

海はシケ始めると急変します。今回はまだ猶予があったほうではないでしょうか。。。
by はしけ船長 (2015-10-05 09:24) 

ともじ

やはり自然の事ですから読んでるだけでかなりの緊張感が伴いました。いいところで切れてしまったのは幸いでしょうね。お疲れ様でした(^ー^;)
幸い葉山沖ではまだそのような危険な目に遭ったことはありませんが、常に安全第一で楽しく釣行したいと改めて思いました。

にしても・・・そんな激シブな中でもちゃんとお土産確保とはさすがはしけ船長さん♪( ̄m ̄*)
西伊豆でもそれだけアタリが無い時ってあるんですねー。
by ともじ (2015-10-05 10:26) 

はしけ船長

ともじさん

あのシケの中で、ポツンと1艘だけという恐怖心も付け加えておきます(笑)。

アタリ自体だけ考えると、むしろ西伊豆も1日の大半は外道すら全く食わない時間ばかりですが、時合が来るとやはり西伊豆ですね。

ハタ系がよく釣れる海況ならいい潮流れで、マダイやワラサもチャンスデイです。


by はしけ船長 (2015-10-05 10:51) 

湘の丸

とんでもない経験を疑似体験させてもらいました。
やっぱり海はいろんな意味で怖いですね。まさに魔物が住んでいます(*_*)
でも無事に戻れて良かったですね。
そのままブリと一緒に海の中ではシャレになりません。
貴重なオニ様になりましたね!
by 湘の丸 (2015-10-05 16:01) 

鶴丸

お疲れ様でした!
無事でなによりです。

超ええもん様とは鬼カサゴだったんですね~
キロオーバーとなると立派ですね。まな板に乗っている写真がインパクト大です!

サミングをうまく利用してタイラバタックルで大型青物対応するのをいかにも簡単そうに書いてます誰でもできるわざではないですね(笑)極めつけはウネリのタイミングを見計らっての巻き上げ。落ち着いているから危険な状況も察しってる感じです。人によっては完全に魚とのやりとりに意識をとられてしまうような気がします。気を付けなければ(笑)

時化てるときにはたしかに食いが立つ気がします。できれば凪てるときにファイトしたいですけどそううまくいかないですね。
ブリ獲りたいですね(笑)
by 鶴丸 (2015-10-05 16:26) 

クロスポイント(嫁)

うぉ~~~~!!スリリング過ぎますよっ!!
時化てる日に出航すると、ウチのオカンに怒られますよ(笑)

確かに波1~2mで向こう側が見えないと、チョー不安になりますよね・・・乗り合いだとまぁ・・・とは思いますが、スモールボートだと経験したことあるだけに、状況が想像出来ます。。。

ご無事で何よりです!あまり無理なさらないでくださいね!
by クロスポイント(嫁) (2015-10-05 18:18) 

有亮丸

おそらくブリっすね(^-^)/でも今回ばかりは切れて正解な気がします(^o^;)獲れても命取られたら元も子もありませんからね(^o^;)44の鬼は最高です♪バースですね!
by 有亮丸 (2015-10-05 20:47) 

趣味のボート釣り

ブリ?残念でした.
慣れた方が怖さを感じるのですから,相当な波風だったのでしょうね.

オニカサゴ,羨ましいです.
喰ったこともなければ釣ったことがない.
一生に一度釣りたい,と妄想を膨らませています.
by 趣味のボート釣り (2015-10-05 21:01) 

はしけ船長

湘の丸さん

10で転覆する波とすれば、今回は高波8分維持といったところで、急変しなかったのが幸でした。

これがもし、瞬時に10になってしまっていたらとゾッとします。

ブリしゃぶが一転、ブリにしゃぶられるところでした、、、と下手なことしか思い浮かびません(笑)。
by はしけ船長 (2015-10-06 13:05) 

はしけ船長

鶴丸さん

ありがとうございます。

デカカンパチとまではいきませんでしたが、お伝えしたとおり彼らは確かにいるようですよ。いつまでいるでしょうか、水温次第だそうで。

竿を持つ手でのサミングは、ただでさえ手首に無理がかかる上に、あの魚の重量と引きですから、流石に痺れて感覚がなくなりました。

やはりタイラバロッドでのでか青モンは、スリルではなく苦痛でしかありませんね。。。

やはり何らかの環境変化で食いが立ちますよね。ベタ凪だと終日その変化がないのでガッカリすること多々あります。

凪の日のええ潮流れ。。。これ期待しましょう!
by はしけ船長 (2015-10-06 13:06) 

はしけ船長

クロスポイント(嫁) 様

確かに過ぎました。。。

あまり大したレベルの波でないときでも、客船クラスのデカグルーザーがプッカプッカして難儀して進行しているのを見て、やばいなあと感じました。

無理するんは大バカもんですから、これからさらに慎重に行きます。
by はしけ船長 (2015-10-06 13:06) 

はしけ船長

有亮丸さん

確かに正解でした。もし今回、この魚が獲れ、無事帰れたとしたら、いつかもっと危険な日に無理してしまうことでしょうね。

バースとはいいネーミングですね。せっかくですから、これから44cmオーバーのデカオニをバースと呼びます(笑)。
by はしけ船長 (2015-10-06 13:07) 

はしけ船長

趣味のボート釣りさん

今回はまだ海が容赦してくれたレベルでした。

手漕ぎをやっていると恐く感じるレベルが低くなるので、やはり私も過去の手漕ぎ経験の感覚が役立ってはいると思います。

真鶴もけっこうオニがいますよね。ここ数年調子悪かったですかね。今年はもしかするといいかもしれません。

アマダイ狙いのまま釣れること多々あるようで、オキアミでもよく釣れるようですが、針の1本にサバ餌付けてもいいかもしれません。

by はしけ船長 (2015-10-06 13:07) 

F

こんにちは~。

今週末は予想していたよりも大丈夫な様子ですが、一日一日予報が変わりそうなので、まだわからないですね。

こちらの釣果は、電話でお話ししたように、いつもの葉山にて20㎝弱のマダイ等で、あとはサバフグやエサ取りの猛威でした。釣りをしたのが日曜だったため、電話をしたあとにブログを拝見。お話していたことは、このことだったのですね!とリアルさが伝わってきました。
釣りは釣れる釣れない含めて自然相手のためほんと楽しいですが、自然をなめてしまうと楽しさを全て失ってしまうことも十分ありますよね~。
ほんとギリギリの決断、まずはほんとに無事でよかったです(^^)/はしけ船長のように経験豊富、まさかのことはないと信じていますが、私も含めてお互いに事故のないように、これからも誓って釣りを楽しみましょう!

私もいくつか怖い思いしまして、最近のでは、長井にて雷が死ぬと思いました。急いでボートを漕ぎましたが、途中で港の建物に雷が落ちて、祈る思いで今までの支えてくれた人に謝りながら漕ぎました(>_<)

こんな私の話はどうでもよいとして、今週末も行けたら大ダイや例のものも使用してアオリも狙えたらと…。ありがとうございました(^.^)
またお会いできる日を楽しみにしてます!
by F (2015-10-08 13:51) 

はしけ船長

Fさん

こんにちは!
確かに連休は各サイト、様々、また変化してますね。見るたびに一喜一憂してます。完全にダメとわかるなら金曜日に仕事として箱根か京都へ飛ぶんですがね(笑)。

しかし葉山のサバフグはまだまだ続きそうですね。是非今度、西伊豆A港の手漕ぎでチャレンジしてください。

私の経験などまだまだですよ(笑)。しかしキャリアのある人ほど遭難するそうですから、常に初心は大切にしたいと思います。

雷は恐ろしかったでしょうね。でもそのときに感じた他の人への感情も常に忘れずにいたいですね。
by はしけ船長 (2015-10-08 16:02) 

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